こんにちは。
16年勤めた会社を退職して、人生やり直し中のワーママちたです。
自分の仕事のキャリアや人生を今よりもっと充実した自分らしいものにするために、
『あえて休む期間を設ける』その小休止期間のことを”サバティカルタイム”と呼びます。
- 頑張ってキャリアを積んできたけど、ここから突き抜けるにはもっと専門的なスキルが必要ー
- 周りがどんどん転職してキャリアアップしていて自分だけ停滞している感じがするー
- 毎日忙しくて、自分が本来やりたかったことができない。一旦立ち止まって自分の人生見つめ直したいー
当てはまる方は、今の仕事から離れて自分の進む方向を見つめ直すタイミングに来ているのかもしれません。
この記事では、働き方に迷う方に選択肢の一つとして、日本でも徐々に浸透してきているサバティカル休暇・サバティカルタイムについて紹介します。
・サバティカル休暇制度の概要
・サバティカルタイムのメリットデメリット
・有意義なものにするために必要なもの
人生で今日が一番若い日です!
この記事を通じてあなたの人生がより豊かになるきづきを提供できれば嬉しいです。
サバティカルタイムとは
サバティカルタイムとは、制度に縛られずに自らの意思で“意図を持って立ち止まる時間”をつくること。Voicyパーソナリティの尾石晴さんが提唱し、日本でも共感を集めています。
「サバティカル休暇」は一部企業や大学に制度として存在しますが、「サバティカルタイム」はもっとパーソナルなもの。特に制度に依存しない、自発的なキャリアブレイクです。
転職の合間や育休復帰の前、燃え尽きた後などに、あえて自分の人生を見直す時間として設ける人が増えています。
さまざまな休職制度
サバティカル「Sabbatical」という言葉は元々、大学教員などが研究やリフレッシュ目的で一定期間休職できる制度を意味するものでした。
だから欧米では以前からこの考え方が割と浸透していますし、そういった制度がある企業も多いです。
一方最近では、海外のZ世代やミレニアル世代に「マイクロリタイア」という考え方が流行していて、会社に制度として取り入れてほしいというニーズが強くなっているようです。
参考)米国で注目高まる「マイクロリタイア」:働き方の未来を変える新潮流
様々な休職制度があり、少しわかりにくいので、以下に一般的な概要をまとめました。
休職制度名 | 制度の有無 | 期間の目安 | 主な目的 | 主な対象者 |
サバティカル休暇 | あり | 数週間〜1年 | 研究・学習・リフレッシュ | 大学教員・長期勤続の会社員 |
リフレッシュ休暇 | あり | 数日〜1週間 | 気分転換・慰労 | 勤続年数の長い会社員 |
マイクロリタイア | なし | 数ヶ月〜数年 | 精神的自由・人生設計の実験 | FIRE志向・柔軟な働き方を望む人 |
サバティカルタイム | なし | 数週間〜数年 | 自己再構築・人生の棚卸し | キャリアに悩む会社員、主婦、個人事業主 |
ポイントは、サバティカル休暇やリフレッシュ休暇は、(有給無給は問わず)制度として企業や組織が設けているものであること。一方マイクロリタイアやサバティカルタイムは自発的なものという点です。
制度的に利用できる休暇であれば、雇用契約を維持したままブレイク期間を設けられますが、そうでない場合は勤め先を休職や退職することになります。
サバティカル休暇のある会社
海外では制度のある企業も割と多いサバティカル休暇ですが、日本での普及はまだまだ。
現在、日本で制度として「サバティカル休暇」を導入している企業は以下のような一部の大手企業が中心です。
- サイボウズ株式会社:勤続6年ごとに最大2ヶ月の休暇を付与
- メルカリ:勤続5年でサバティカル休暇取得可能
- リクルートグループ(部署による):自発的な長期休暇を後押
- サイバーエージェント(グループ会社含む):特別休暇の仕組みあり
まだまだ制度として普及はしていませんが、企業としても人材流出の予防や多様性確保のために導入を検討する会社も増えてきており、外資系企業やIT業界では導入事例も多くなっています。
サバティカルタイムのメリット・デメリット
メリット
ここでは、ある程度の期間キャリアをブレイクすることによる
個人のメリットを考えてみたいと思います。
- キャリアや価値観を見直す機会になる
- 燃え尽き症候群の予防・回復につながる
- 新しい分野へのチャレンジができる
- 家庭や育児、旅などに集中できる時間が持てる
数日〜数週間の休暇ではなく、まとまった休暇だからこそ、疲れ切った頭と身体を一旦しっかり休めてから自分のキャリアや人生を見直す時間が作れますよね。
また休暇の期間が長くなれば、長期の海外ボランティアやスキルアップのための学習を含め、自分がやってみたかったこと、未経験分野への挑戦もできます。
また、お子さんが小さいうちは、育児休暇制度や短時間勤務制度を使われる方が多いですが、それもサバティカルタイム的な側面を持っていますよね。小さいお子さんの育児はそれだけで大変ですが、育児休暇期間中にスキルアップを目指して様々な挑戦をする女性も数多くいます。
デメリット
いいことばかりのようなサバティカルタイムですが、もちろんデメリットもあります。
- 無収入になる可能性がある
- 社会的な肩書きが一時的になくなる不安がある
- 制度がないため、心理的ハードルが高い
- 復帰後のキャリアの方向性に迷うこともある
正式な制度ではない限り会社からのお給料は出ません。
つまり、無給になります。
(育児休暇や病気等での休暇制度を利用している場合は該当しない)
特に制度がなく、会社を辞める場合には会社員であるという”信用”や具体的な”役職”といった肩書きもなくなります。
家や車のローンの審査を控えている場合などは、取得するタイミングを考え直すべきです。
また、長期間の休暇をとった結果、特に何の成果も経験も積むことなく転職に失敗し、逆にキャリアが後退するケースもあるでしょう。
会社を辞めなければよかった‥と後悔することにならないように、
次にサバティカルタイムを有益にするコツを抑えましょう。
サバティカルタイムを有益な時間にするコツ
休暇前にすること3選
実は、サバティカルタイムに入る前が結構カギになります。
一番のポイントは、何のために休暇期間を設けるのかを明確にしておくことです。
休暇期間で何をするのか目的を明確にすることで、毎日がただ何となく過ぎてしまう…といった現象を防ぐことになります。
また、ある程度の貯えをしておいたり、生活費の計画を立てることも無給期間の不安を減らすことができます。
そして最後に最も大事なのは、期限を決めることです。
収入の問題もあるので、いつまでもダラダラ休職状態を続けるのも現実的ではないかもしれませんが、パートナーの片方に安定収入があったりするとそちらに頼って自分がいつまでも休暇期間から抜け出せないとなりかねません。
ゴールを決めてそれまでに何をするのか、何を達成したいのか、これを休暇前に明確にしておくことで、休暇中の充実度はかなり変わってくると思います。
- 「なぜ休むのか?」目的やテーマを明確にする(例:学び直し・家族との時間・創作活動)
- 収入源に耐えられるよう貯蓄をしておく
- 休暇の終わりタイミングを決めておく
休暇中の過ごし方
休暇中は、ホッとする時間もあってもいいと思います。でも、ある程度心身のリフレッシュができた段階で、当初の描いた休暇の目的に沿って行動を開始していきましょう。
例えば自分のキャリアの方向性に迷っているなら、自分自身を見つめ直す時間を取るだったり、
好きなことをもっと極めたいのならそういったことができる場を探すなど、
忙しい日常の中でずっと放置してきたやりたかったことにしっかり向き合いましょう。
自分の思考や行動、そして学んだことなどがあればその記録を日記やアプリなどを使って定期的に(できれば毎日)記録していくことがおすすめです。
昨日の自分、3ヶ月前の自分、半年前の自分と今の自分との比較ができ、自分で自分の成長が実感できたり、言語化することでより自分の向かいたい方向を定めることができます。
- SNSや情報から距離を取り、内省の時間を意識的に確保
- 過去を振り返り、これからの生き方を言語化する
- 日記やブログで思考を整理し、後から見返せるようにする
サバティカルタイムを取り入れるべき人は?
私自身は、サバティカルタイムは『どんな人だって取り入れたらいい』と思っている派です。
だって、人生長いです。
もう終身雇用の時代なんかとっくの昔に終わっていますし、初めに入った会社が自分の生涯の居場所だって言い切れる人ばかりじゃないです。
みんな迷いながら自分で答えを見つければいいと思うんです。
だから、こんな人はぜひ積極的にサバティカルタイムを取り入れて一旦自分の人生の進む方向性をじっくり考えるべきかなと思います。
- 頑張ってきたが「このままでいいのか」と感じる人
- キャリアチェンジや転職前に、一度自分の軸を見つめ直したい人
- 育児や介護など、ライフステージの転機にいる人
- 自分の本音と向き合い、次の一歩を主体的に選びたい人
ただし、以下の人は、サバティカルタイムを取るかどうか慎重に検討したほうがいいです。
- 自分が一家の大黒柱で、自分の収入がなくなると家族が路頭に迷う人
- 十分な貯蓄ができていない人
- 特に現状で満足している人
最後に
サバティカルタイムは“人生の棚卸し”をする絶好のチャンス。休むことは逃げではなく、次に進むための戦略的な選択の一つだと思います。
どんなに遠くに見えるゴールでも、立ち止まって方向を見直すことができれば、歩き出す一歩は必ず軽くなります。
休暇を取ると決めたなら、この期間を、しっかり目標を持って今後の自分のキャリアや人生にとって有意義な時間してほしいです。
「今のままでいいのかな?」と少しでも思ったあなたへ。この記事が、あたらしい選択肢の扉を開くヒントになればうれしいです。
ちた